
8月10日の終値ベースで、3.6%を超える配当を実施している企業は113社もあります。とはいえ、配当が多くても業績が不安定で株価が下がるようでは意味がありません。そこで下記条件で絞り込みしてみました。
1.安全性が高い(自己資本比率が高い)
2.業績が成長または安定している
安心して投資できる高配当企業3選
- 4.13% ハードオフコーポレーション
- 3.68% NTTドコモ
- 3.62% 株式会社エーアイテイー
それでは3位からみていきます。
第3位 株式会社エーアイテイー
配当利回り | 3.62% |
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安全性 | 自己資本比率72.9% |
成長性 | 利益は頭打ちか |
割安度 | 株価は下落傾向 |
総合評価 |
国際貨物輸送の会社です。日用品や衣料品に強く、取引先にはダイソーやアダストリアといった名前が並びます。小口貨物に強みがあります。国内の輸入貨物量の1%はダイソーだそうですが、そういった分野が伸びてきたのも同社が成長してきた理由のような気がします(勝手な推測です)。
一般消費者にとっては馴染みの薄い業種で知らていない企業ですが、特筆すべきは配当性向の高さです。利益の約60%を配当として株主に還元しています。
第2位 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ
配当利回り | 3.68% |
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安全性 | 自己資本比率73.3% |
成長性 | 直近の利益は拡大 |
割安度 | 直近は好決算で上昇 |
総合評価 |
言わずもがな、国内モバイル通信最大手のNTTドコモです。国内シェアを40%以上握っています。ここ10年はソフトバンクや格安スマホとの競争、来年には楽天が携帯分野に参入することもあり、競争環境は厳しいです。ただ、クレジットカードといった周辺分野の収益も伸びてきています。
国内で40%のシェアを握っており、大きな成長は望めません。しかし、毎月利用者から通信費を徴収できる手堅いビジネスなので、業績に安定感があります。
第1位 株式会社ハードオフコーポレーション
配当利回り | 4.13% |
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安全性 | 自己資本比率82.7% |
成長性 | 利益急減が気になる |
割安度 | 利益減で株価は下落 |
総合評価 |
リユースの大手企業です。同業ではトレジャーファクトリーも伸びていますが、ハードオフは老舗企業です。店舗数拡大に合わせて売上が伸び続けています。ただ、メルカリという競合が現れたこともあり既存店の業績は不振で、店舗の伸びによる経費の増加を売上でカバーできていない結果、利益が減少しています。
海外展開も行っており、今後の売上拡大に期待できます。ネットへの対応は急ぐ必要があるでしょう。とにかく財務が良好なことと、利益が落ち込んでも配当の水準を維持しているのが特徴です。同社には早期に下落前の利益水準へ回復してほしいところです。