
普通預金に入れっぱなしのお金はありませんか?
そんな方に「業績が安定していて高配当な企業」を投資先としておすすめしたいと思います。理由は2つ。
- 株価が下落するリスクを抑えられる
- 株価が軟調でも配当でカバーできる
投資信託も良いですが、株への投資は株主になるという投資の実感があります。また、会社の業績が株価に影響するので分かりやすくもあります。初心者でも投資先として検討して良いと思います。(とはいえ投資は自己責任ですが)
業績が安定していて高配当の企業とは?
下記条件で企業を絞り込みました。
- 業績が安定している
- 配当利回り2%以上
- 株価が過度に割高ではないこと
- 財務内容が良い
最後の「財務内容が良い」とは借金が少ない企業です。借金して事業を拡大する事は悪い事ではありませんが、少ない方が投資先としては安心です。
6月15日時点の抽出結果
(カッコ内は配当利回り)※配当利回り順
- KDDI(3.29%)
- 沖縄セルラー(2.91%)
- コンドーテック(2.52%)
- フクダ電子(2.23%)
- ビオフェルミン製薬(2.05%)
- エービーシー・マート(2.02%)
最も利回りの高いのはKDDI、2番目の沖縄セルラーもKDDIの沖縄支社のような会社です。今回はKDDIをピックアップしてみたいと思います。
月額課金で超安定のKDDI
何の会社か言うまでもないですよね。「au」ブランドで展開しているモバイル通信を主軸に通信関連事業を展開しています。携帯・スマホは今や生活必需品、毎月利用者からお金が入っていきますから、好不況の影響を受けにくい特徴があります。業績から見ていきます。
業績推移
売上、利益ともに緩やかな上昇を描いています。 NTTドコモの業績を下に掲載しました。比較するとNTTドコモは横ばいなのにKDDIは上昇していることがわかると思います。
Good
通話収入の減少をスマホなどのデータ通信収入で補っています。ドコモも手堅い投資先ですが、成長しているのはKDDIです。
注意点
格安スマホの出現で本業の競争環境は厳しくなっています。ライフデザイン事業として周辺事業を強化していますが、中長期的には売上の推移に注意が必要です。
株価の水準
KDDI | 情報通信平均 | 市場平均 | |
PER | 12.3 | 14.4 | 18 |
PBR | 1.7 | 1.8 | 1.4 |
PERとは会社の価値(株価)と利益を比べた指標、PBRは会社の価値(株価)と資産を比べた指標で数値が小さいほど株価が安いことを表します。
Good
PER、PBRともに適正水準です。成熟した企業であり成長企業ではないと、投資家から見られているという意味でもあります。ただ、下値は限られており、高値で買ってしまったということにはならないと思います。
注意
今後、格安スマホで競争が激しくなり利益が落ち込むと→PERの数値も高くなり→株価が割高になり→株価が下落します。繰り返しになりますが、業績を維持できるかが重要です。
株価の動き
値動きの大きさを表すβは0.73です。これは市場全体が1%動いた時に、0.73%動くという意味です。つまり動きが鈍い株です。2015年4月1日以降の株価を市場全体(TOPIX)と比べて見ましょう。
市場全体に比べてKDDIの動きが小さい事がわかると思います。株はリスクが高いと言われますが、投資先によってはリスクを抑えられることが分かります(不祥事といった独特のリスクはありますが)。
ちなみに2015年4月以降の株価でみると、真ん中に位置しており、高くも安くもない水準です。今年前半は安く投資するチャンスでした。
株価は本当に安定しているのか?
冒頭で「好不況の影響を受けにくい企業」と言いましたが、本当に不況に強いのかをリーマンショックが起きた2008年を参考に検証してみたいと思います。
2008年9月以降、日経平均が下落しているの対し、KDDIは一時的には下げても年末には回復しています。経済的なショックに強い銘柄と言えそうです。
まとめ
どうでしたか?KDDIの良さをまとめます。
- 配当利回りが3%を超え、今の水準が維持されればNISAで5年投資すると15%の配当収入が期待できる。
- 業績は安定していて、緩やかに成長している。
- 株価は妥当な水準
- リーマンショックのような経済的なショックにも強い。
以上です。初心者の方も配当収入を目的に検討してみてはいかがでしょうか。(とはいえ投資は自己責任でお願いします)