コラム

養命酒の株主優待(2018)

養命酒製造株式会社の株主優待が届きました(実際に届いたのは2月)。同企業が初めて株主に送った優待です。株主優待の内容と養命酒の業績について整理したいと思います。

ざっくり養命酒とは?

養命酒を400年以上作っている

もちろん養命酒を作っている会社ですが、なんと1602年から作り続けています(会社組織になったのは1923年から)。現在でも売上の80%以上が養命酒によって成り立っています。最近では養命酒以外にも、「健康」と「お酒」というキーワードで別の商品をだしています。

養命酒といえばCM

古くは「藤田まこと」など、有名人を起用したテレビCMで知られています。現在は「藤井隆」夫妻が起用されていますが、ネットの時代に合わせてYouTuberを使ったり、工夫したキャンペーンも展開しています。

養命酒製造株式会社の株主優待

自社商品詰め合わせ

9月末時点で100株以上保有している株主に1500円相当の自社商品詰め合わせを贈呈しています。3年以上保有すると3000円相当にバージョンアップします。なお、現在の株価が2400円程なので100株は約24万円、株主優待の利回りは0.6%ほどになります。

商品は選択制

商品は2種類から選ぶことができます。事前に連絡が来るので選択します。

    • くらすわ・エイジングケアセット
    • 酒類・エイジングケアセット

ちなみに「くらすわ」とは養命酒が発祥の地である長野県で展開している施設(SHOPやレストラン)の事です。こちらも気になりますが、やっぱりお酒でしょう、ということで、今回は酒類・エイジングケアセットを選択しました。

実際に届いたものがこちら

    • 琥珀生姜酒
    • ハーブの恵み
    • 高麗人参酒
    • 食べる前のうるる酢ビューティー
    • 高麗人参黒酢
    • グミ×サプリ

お酒といっても、養命酒のノウハウをいかした身体に優しいお酒です。それ以外は健康食品となっています。正直、お酒は薬っぽくて飲みにくいものでした。後で調べたら飲み方がいろいろあるようなので、飲み方を書いた紙が付属していれば良いのにと思いました。来年は「くらすわ」のセットにしてみようと思います。

投資先としての養命酒製造株式会社について

実は養命酒製造の株を私は保有していません。家人から安定的な株はないかと相談を受けて、推奨した株でした。今になっては少し後悔しています。当時勧めた理由から整理します。

おすすめだったポイント

日本人なら誰しも知るブランド

家人が保有するなら事業がシンプルで分かりやすく、誰しもが知るロングセラー商品を売っている会社が良いと考えました。ロングセラーということは、固定客があるということで、安定して売上を作ることができますし、広告宣伝費も抑えられる傾向にあるからです。

業績は安定していた

ここは過去形になるのですが、2015年にかけて売上が伸びており、利益率も良くなっていました。ロングセラー商品というだけでなく、売上も伸びているというのが魅力的に思えました。しかし実際は下のグラフにあるように2016年からは業績は下降しています。

財務内容が良い

自己資本比率は87%と、つまりは借金が少ない会社です。不測の事態が起きにくい、長期保有には向いている会社だと思いました。

後悔したポイント

業績が前年比マイナスに転じた

売上も利益も伸びていないという事に尽きます。特に養命酒の売上が良くありません。2017年3月期決算では、養命酒の国内売上が前年比6.7%減(!)です。ロングセラー商品にしては売上の落ち方が急です。養命酒の販売現場で何が起きているのか知りたいところです。

他の商品が伸びていても、売上規模が違うので話になりません。屋台骨である養命酒のブランド価値を最大限にいかした経営を期待したいところです。

まとめ

株主優待の内容はもう一つ、業績としても不安があるということで。僭越ながら評価で言えば「がんばりましょう」でしょうか。ただ財務内容が良い事や、養命酒という絶対的なブランドを保有しているという事で、低リスクな銘柄として保有を検討しても良いとは思います。